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このブログを作ろうと思ったきっかけ

Interdisciplinaryを運営なさっているTAKESANさんが,特定の話題について集中的に議論する為に設けている掲示板があります。
 その掲示板で,ABOFANさん(血液型と性格の関係について肯定的な方)とその他の方とが,血液型性格判断についての議論を交わしていました。

 議論の主題の方もまあ,勉強しながら眺めさせていただいていたんですが,主題とは離れた部分で,あるコメントを見てちょっとビックリしました。

<当該スレッドのコメント877より引用開始>
もし、kikulogでも同じ方法が多いのだとすると、zororiさんはともかくとして、「疑似科学批判者」の評判が落ちているのも、決して不思議ではないと思います。
<引用終わり(強調は引用者)>

 ええー,疑似科学批判者(ニセ科学批判者)って評判が落ちてるの?

 ニセ科学批判者と,ニセ科学擁護者との間の議論は,しばしば感情的なものになります(原因がどちらにあるかは,敢えて言いません)。中には罵詈雑言としか思えないやり取りもあるし,根拠無く相手を貶める発言もあります。
 私はこの発言もきっとその類いのものだろうと思いましたし,今でも思っています。ただ,ニセ科学批判の活動が周囲に認知されるに従って,「ニセ科学批判」批判が目立つようになってきたのも確かです。

 ある主張に対して対抗の主張が現れるのはむしろ健全な事ですし,肯定/否定の割合が変わらなくても,全体数が増えれば,絶対数も増えるのは当然です。
 ただ,ニセ科学批判に対して否定的な意見が増えるのであれば,肯定的な意見もそれに合わせて増えて行くべきでしょう。

 ニセ科学批判には,一種のデリケートさが伴います。そもそも相手を否定する活動ですから,慎重に行わないと,効果がなかったり,むしろ逆効果になったりしてしまう。
 軽い気持ちで口を出して,真剣に活動を行っている方達の足を引っ張っては申し訳ない,と言う気持ちは,今でも私の中にあります。
 でも同時に,数が意味を持つ場合もあるだろうとの思いもあります。

 インターネットではマジョリティとマイノリティの数の差が,現実世界ほどの重みを持ちません。
 1000人に1人のきわめて特異な主張は,昔は周りに無視されて消えて行くだけでした。今はインターネットによって,日本語圏だけでも数百人,数千人の規模で集約されて,ある一定の影響力を持つ事が,可能性としてはあり得るのです。
 サイレントマジョリティは,現実社会では一種の希釈剤,緩衝剤として働きますが,インターネット上では完全に無視されます。積極的に発言をする人間の絶対数こそが力関係を決定します。
 今は,インターネットの影響は限定的です。でも将来にわたって,影響力が増す事はあっても減じる事は無いでしょう。やっぱり,それぞれのレベルに合わせて,発言していくことが重要。

 私が知識も能力も無い平均的な人間ながら,そして却って妨害になってしまうのではないかと危惧しながらも,このブログを開設した,それが理由です。
 と,まあ,たかがブログなんですけど,新しく作る時にはちょっと大きな事も考えてしまうのでした(^-^;

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