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新型インフルエンザの今

 うぁー、風邪ひいたー。
 ノドが痛くて、微熱。寝込んじゃうほどじゃないけど、休みだからどっか行こう、とは思えない程度の体調の微妙さにイラッ☆ ときますw
 どうやら、最近まで海外出張していたヒトがキャリアーだったみたい。社内でカゼがプチ流行中。よくイミグレで引っかかんなかったなー。まあ症状はごく軽いんだけど、新型インフルエンザ騒動の真っ只中だったら帰国できなかったかも。

 ・・・ん、そう言えば、新型インフルエンザ(インフルエンザA(H1N1))って、今どうなってるんだっけ?ニュースでもあんまり話題にならないし、ちょっと気になって調べてみました。

 厚生労働省の「新型インフルエンザ対策関連情報」のページ内に情報がまとまっています。
 あれ、グラフとかないのかな。ちょっと検索したのですが見つからなかったので、自分で作ってみました(作った後で他でも見つけましたが、まあせっかくなので自分のを)。
 2009年7月以降の入院患者数及び死亡者数のデータです(感染者数ではありません)。

Table

Figure_2


 インフルエンザ全体としては、こんな情報が。
 国立感染症研究所、感染症情報センターの「過去10年間との比較グラフ」。

 今シーズンの流行は、例年よりも早めに始まって、早めに終息に向かっているみたい。もちろん、この後にピークが来る可能性もゼロではないんでしょうけれど、普通に見ればもう乗り切ったって感じですね。
 この流行ピークのズレがインフルエンザA(H1N1)特有のものなのか、それとも今年だけの現象なのかちょっと気になりますが、そういった分析は見つけられませんでした。

 今調べてみたら、少量ながらニュースもコンスタントに発信されていますね。私自身が関心を失っていただけのようで、ちょっと反省。

空港検疫「やり過ぎだったが...」インフル総括:YOMIURI ONLINE 

政府の新型インフルエンザ対策本部専門家諮問委員長を務める尾身茂・自治医科大教授は23日、日本記者クラブ(東京都千代田区)で記者会見し、国のこれまでの対策について「死亡・重症者数を少なくでき、成功だった」と総括した。
(中略)
 国内の新型インフルによる死亡者は約200人。世界保健機関(WHO)の昨年11月時点のデータでは、日本は米英など他の先進諸国に比べ、死亡率は10分の1以下となっている。
(中略)
批判の多い空港検疫などの水際作戦については「やり過ぎだったとは思うが、あの当時、検疫強化を全くやらないことに国民は納得しただろうか」と疑問を呈した。

 うーん、まあねえ・・・ パンデミックで大騒動になっていたあの時期に、検疫等の処置がとられていなかったなら、今と全く同じ死亡者数であったとしても、政府の「無策」に批判が集中していたであろうことは、想像に難くありません。

 こんな記事も。
インフル輸入ワクチン、英社の32%解約

長妻厚生労働相は26日、閣議後の記者会見で、国が新型インフルエンザ用ワクチンの輸入契約を結んでいる2社のうち、英グラクソ・スミスクライン社と輸入予定量の32%の解約で合意したことを明らかにした。
違約金はなく、約257億円の経費節減になるという。スイスのノバルティス社とは解約交渉を続けている。

 製薬会社にしてみればいい迷惑ですが、よく解約に応じたなあ。
 解約交渉がすべて成立したとしても無駄ゼロになる訳ではないでしょうけれど、これももし流行が予想以上に拡大していれば逆に準備不足を批判される事になっただろうし、安心料ですね。

 BSEの時もそうでしたが、日本は「安全」ではなく「安心」のために多くのコストを割いています。
 ホントはひとつのリスクに集中せず、重み付けして対策費を分配すれば、新型インフルエンザの死亡者数が多少上昇したとしても、他のすべての疾病を合わせた犠牲者は現在よりも減らせるのでしょう(※1)(※2)。
 でも多くのヒトは、(目に映らない)多数の死を回避するために(目に映っている)少数の死を許容することはないでしょう。

 この辺、人びとが冷静にリスクを受け取り、最適な判断をくだせるような情報提供って、どうやったらできるんだろう・・・私にはちょっと想像もつきません(※3)。
 「クライシス・ブーム」とでも言いましょうか。ひとつのリスクに対する熱狂的な反応と過剰な対応は、今後もたぶん無くならないんだろうなあ。

<注釈>
※1
 もちろん、今回のパンデミック対策の大半は実際に必要なものであったのだろうと思います。この先もっと重大なパンデミックが発生したときに、今回の対応を十全に活かせるのであれば、今批判のあるモノについても結果的に有用性が認められるのかも。

※2
 リスクの考え方について、とても参考になるページがあります。
 「中西準子のホームページ」

 著書もおすすめ。私はすべて読んだわけではありませんが、「環境リスク学」などはとても分かりやすく書かれています。
 中西準子さんの著書一覧

※3
 今回の新型インフルエンザをめぐる情報提供のあり方は、むしろ相当に上手くいった方ではないかと個人的には感じています。最初に死者が出たときは、もっと大変なパニックになるのではないかと予想していました。

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2009/'10シーズンのインフルエンザもだいぶ下火になってきたように思います。 [続きを読む]

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