ニセ科学ツアー_マクロビオティック(追記あり)

<2009/10/16 「2.中級編」に追記しました>

 私がマクロビオティックという名前をはじめて聞いたのは3~4年前のこと。雑談の中で知り合いの口からトツゼン出てきました。

「マクロビオティック・・・カイロプラクティックの親戚?」
「ティックしか合うてへんやん」
「じゃあザバダックの親戚?」
「クしか合うてへんやん」

 ○○セラピーとか、××ティックとか、新しい「癒し」が雨後の筍のように登場している中、特に興味もなかったのですが、ちょっと調べてみると「陰陽」だの「身土不二」だの、ひと目見ただけで生暖かい気持ちになる、怪しげなキーワードが満載。
 思想の偏った、マイナーな健康法のひとつなのだろう、くらいに受け取りました。

 ところがところが。
 一度認知してみると、生活の中でやたらめったらこのキーワードが目につきます。今まで空気のようにスルーしていただけで、とっくの昔にメジャーになってたみたい。
 「陰陽」だなんて、夢枕獏の小説で目にするくらいのモノなのに、みんなホンキで信じてるの? なぁんて半信半疑でいるウチに、食育に食い込んでいるだの、海外でもはやっているだのと言う話を聞いてまたビックリ。
 ちょっと注意して観察してみると、いろいろとあまり芳しくない特徴を備えており、かつ影響もかなり広がっているようです。

 と言うわけで、今回はマクロビオティックについて書いてみようと思います。・・・思うのですが、実はこれが難しいのです(^-^;
 本はいろいろ出ているし,あちこちで言及されているし,情報はむしろ豊富だと思うのですが,ポイントがつかめずに苦労しています。私自身,医学や栄養学に関する知識がほとんど無い,というのもあるのですが、手に入れた知識が頭の中で上手くリンクしない感じ。
 これからも折にふれ調べ続けるつもりですが,ひとまず今の段階で、自分の整理をかねてエントリにします。勉強不足の点はご容赦ください。

 さ、エクスキューズはこれくらいにしておいて、本題に入ります。
 なお、以下の文章で出てくる「マクロビ」という表記は、マクロビオティックの省略形です。

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ニセ科学ツアー_ホメオパシー

 久しぶりのニセ科学ツアーです(構成変えてみました)。またまた長いですよ〜。
 本日のお題は「ホメオパシー」です。

 ホメオパシーがニセ科学だとされていること、批判されている存在だっていうこと、知らない人が多そうです。
 名前は知っているけれど、それがどんな原理のものなのかは知らない、と言う人も。

 でも、テレビで紹介されたりとか、いろいろな本が発売されたりとか、かなりポピュラーな存在になってきているみたい(※1)。
 ホメオパシーと言う名前を最近聞いて、内容は良く知らないけれどちょっと興味を引かれている人には、実際に手を出す前に,ぜひいろいろな情報に触れていただきたいです。

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ニセ科学ツアー_マイナスイオン

 昔々、私がまだ高校生だったころ、みんなでカラオケに行ったとき、友人Aが歌っていたのですが。

「雨上がりのぉ~木立の中ぁ~キラキラァイオンがぁ~あふれてぇ~」(歌詞うろ覚えですスミマセン。「キラキライオン」は確かだと思います)

 聞いていた友人Bと二人で大笑い(友人Aはキョトンとしていましたが)。

二人「ギャヒハハ(←笑い声)イオン?、イオンて!なんやそれ!(←エセ関西弁)」
私 「ああー、きっとあれだよ、カミナリが落ちるとオゾンが発生するじゃん。きっとオゾンとイオン、間違えたんじゃね?」
友人B「森でカミナリって、それ山火事じゃん!つーか、歌の歌詞でオゾンって、ありえねー」
私 「んー、じゃあ酸性雨とか?」
友人B「酸性雨がキラキラ!!」
二人「ギャヒハハ(←笑い声ですよ)」

 ・・・今書いていても赤面ものですが(^-^; まあ未成年(当時)の会話なので大目に見てください。
 当時の私達は負の大気イオンとか、レナード効果とか聞いたこともなかった(結局学校では習いませんでした)ので、水溶液中の陽イオン、陰イオンだけが念頭にありました。結果的に私達の会話は的外れだったのですが、自分達の知識の中で妥当な解釈を試みたところは、ほんのちびっとだけエラいぞ、自分。でもオゾンはないっしょ。

 今にして思うと、あの歌の「イオン」は、マイナスイオンのことだったんでしょうねえ。歌になるくらいだから、ある程度広まっていた頃なんでしょうけれど、私達は知りませんでした。

 閑話休題。

 ニセ科学ツアー第四弾。本日のお題は「マイナスイオン」です。

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ニセ科学ツアー_水商売

 表現がくどいのは仕様ですw 毎度長くてスミマセン。

 前回の「水からの伝言」に続く,ニセ科学ツアー第三弾。水つながりで行ってみましょう。今回のお題は「水商売」
 っと,apjさんのところをいつも見ていると,この言葉が誤解されるものだって言うのを忘れてしまいます(^-^;
 この場合の「水商売」は,綺麗なお姉さんの夜のご職業,の事ではなくて,水(主に飲料水)に関連して行われている商売全般をさした言葉です。
 「水からの伝言」も広い意味では水商売の一種ですが、ここでは水そのものから利益をゲットしているもの,中でも「磁化水」又は「活性水」と称されているものについて,ご紹介していきましょう。

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ニセ科学ツアー_水からの伝言

 ちょっと長いエントリが続きます(^-^;

 今回は「水からの伝言」について取り上げたいと思います。
 簡単に紹介すると「水にありがとうと(良い)言葉をかけると綺麗な結晶が出来,ばかやろうと(悪い)言葉をかけると汚い結晶ができる」というもの。皆さんが一度は目にした事があるであろう,雪の結晶の事です。
 結晶の写真を集めた写真集が発売されていて,売れているようです。

 数年前,この本が道徳の授業でしばしば利用されていること(「だから綺麗な言葉を使いましょうね」みたいな指導?)が問題になり,ニセ科学としての批判が活発になりました。

 「道徳?じゃあ,科学とは関係ないんじゃないの?なんでニセ科学として批判するの?」と思われる方もいるかも知れません。その辺の事も含めて,紹介していきたいと思います。

 なお,言葉と雪の結晶だけじゃなくて,次のような事も言っているみたいです。
1.綺麗な言葉をかけると,ご飯が腐らない。
2.水が浄化できる。
3.クラシックを聴かせると綺麗な結晶になり,ヘビメタを聴かせると汚い結晶になる。

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ニセ科学ツアー_血液型性格判断

 私の実感で言うと,世の中にある情報にどの順番で触れて行くかは,その人の考えを左右する重要なファクターだと思います。
 内容を完全に理解し,判断できる人は,新しい情報に触れる度に現在の考え方を柔軟に変更するので,どんな順番で学ぼうが,最終的には同じ結論にたどり着く事が出来るでしょう。
 でも,普通の人は,一つの情報を仕入れ,考え方を持った時点で,次の情報に触れる際に,それをフィルターとして使用してしまいます。「先入観」と言うヤツですね。私も,もし最初にニセ科学に接触していたらと思うと,ちょっと怖いです。
 ニセ科学の情報に触れる際には,まず最初に,科学の基本知識に則った考え方のツールを手に入れた上で,それをアンカーにして眺めて行くのが良いと思います。

 と言う事で,「ニセ科学ツアー」として,こういう順番で見ていくと理解しやすい,と言うのを挙げていってみようと思います。
 今回は「血液型性格判断」について。

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