オオマサガスまとめ

過去のエントリ、「永久機関じゃないから恥ずかしくないもん!」のコメント欄で不毛なやり取りが続いていたんですが、それも一段落したので、コメント欄で書いたことをまとめ直しながら、「オオマサガス」について総括しておこうと思います。

大元のネタはこちら(コメント欄のやり取りの中で匿名のヒトから示された動画です)。

リンク1(削除されています):
http://www.youtube.com/watch?v=8FhctqYWMKc
リンク2:「KBC1」
http://www.youtube.com/watch?v=03BmtfGy6mo
リンク3:「KBC2」(「KBC1の続き)
http://www.youtube.com/watch?v=2wBkW8P-W2E
リンク4:「OHMASA-GAS成分解明」
http://www.youtube.com/watch?v=c_Jk4y7JUM8
リンク5:「酸・水素ガス(OHMASA-GAS)(ウェークアップ!ぷらす)」
http://www.youtube.com/watch?v=pqY7VC6Vq_A&feature=related

 リンク1の動画は削除されていますが、内容はリンク2および3とおおよそかぶっていました。

<感想を書く前に>
 以下に書く内容は、オオマサガスの主張に対し概ね否定的です。ただし、オオマサガスは現時点で(実態はともかく上のリンク先で示されている情報の範囲では)強い批判にさらされるような甚だしい主張を展開しているわけではありませんし、このエントリの主眼もニセ科学に対する批判ではありません。本来ならただ単に「主張の妥当性を十分に示す証拠は得られていないみたいですね」で済ませてしまえる話です。
 にも関わらす長々と文章を挙げる目的は二つ。ひとつはコメント欄で彼の人が書き散らしたコトに対するカウンターのため、もうひとつは、書かなかったことも含め、全体をまとめ直しておくためです。

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ニセ科学と非科学の違いについて書き散らしてみる

 ごぶさたしてます。
 さいきん仕事がテンパり気味で、しばらく更新できなさそう。今日も、ちょっとしたメモ書きです。表題のとおり、書き散らしてますので、わかりづらかったらごめんなさい(^-^;

 さて、ニセ科学批判に関する情報に接していると、どうしてもニセ科学と非科学をごっちゃにした話がしばしば出てきます。
 「あいつら、何でもかんでも科学が一番だと思いやがって」とか、ぜったい思われてそう。

 非科学に対する考え方、価値の置き方は人それぞれなんだろうけど、少なくとも私は非科学を選択することそれ自体を否定はしません。でも、ニセ科学は否定する。
 ニセ科学を選択すること、それ自体は最終的に忸怩たる思いで認めるにしても、ニセ科学そのもの、また、他人に勧めたり、関連商品を売ったりする行為を批判することに躊躇いはありません。

 非科学とニセ科学は意味が異なっています。
 非科学は「科学ではないもの」
 ニセ科学は「科学ではないのに科学を装っているもの」
 私はニセ科学の「装っている」部分、あるいは少なくともヒトを勘違いさせてしまう部分を問題にしているので、非科学は批判の対象にはならないわけです。

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「騙し」が保証してくれるモノ

<poohさんのエントリ>
Chromeplated Rat_呪術と背景
<ハブハンの前回のエントリ>
ホメオパシーは非科学たりうるのか

 前回のエントリにpoohさんからコメントを頂きました(ありがとうございます)。
 poohさんのエントリと頂いたコメントを元にいろいろ考えていたらちょっと長くなってしまったので,別エントリとして書きます。

 思いつき100%の内容になってしまっていますが、ご容赦ください。呪術を学問的な角度から検討なさっているかた達から見ると噴飯もののエントリになってしまっているかも知れません。重ねて申し訳ありません。

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ホメオパシーは非科学たりうるのか

kikulogのホメオパシーのコメント欄で面白いやり取りが進んでいます。
ホメオパシーはインフルエンザに効きません(追記あり5/6) の中の「フランスから」さんによるフランス国内のホメオパシー事情紹介のコメント(一番最初のコメントにリンクしてあります)。

 日本の惨状から目を転じると、なんと言うか、小春日和の温かい日差しを全身に浴びているような(^-^;
 「フランスから」さんのコメントが,フランスに於けるホメオパシー適用の一般的なモノだとすると,彼我を見比べた時の全体的な印象としては、伝統的な宗教対新興カルト宗教といった趣き。
 感覚としては日本人にとっての「温泉」に近いのかなあ。

 もちろん、細かいところでは厳然たる違いもあって、ホメオパシーが正規の医療として、保険の適用を受け、医師から処方されるというのはやっぱり驚きではあるのですが、そこはプラセボ効果の位置付けが、もしかしたら日本での考え方とは大きく異なるのかもしれないですね。

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代替医療と近代以前の医療を区別する一線はない

 現代医療はもちろん、完璧なモノではありません。

 ヒトの願いを突き詰めていくと最終的には不老不死に繋がりますから、そもそも完璧な医療など実現できないモノなのかもしれませんが、もっと卑近なレベルで考えても、医療には錯誤が含まれ得ます。今有効だと思っている治療法が実は全然有効でなかったり、ただの迷信として切り捨てた民間療法が実はとても有用なモノだったり。

 「現代医療は完璧だ」などと主張するヒトはほとんどいないでしょうし、私はひとりも見たことがありませんし、私自身も主張しません。
 でも、「現代医療は代替医療などと比較して、有効だと見なされている治療法が実際に有効である可能性が高い。また、今後更にその有効性を増していける可能性が高い」ということは、強く主張しておきたいと思います。

 現代医療も間違う可能性はある。代替医療も間違う可能性はある。でもその確率には差があります。その差は、現代医療と代替医療を区別する一線によってもたらされています。
 一方で、代替医療と近代以前の医療とを区別する一線はない、そんなお話です。

 なお,当エントリ内の用語の使い方は,前回のエントリに準じます。

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「マイナスイオン」が科学的な地位を確立する上で必要なこと

 当ブログのエントリ「ニセ科学と未科学は厳密に分けなくてはいけない,ということ」のコメント欄でのSSFSさんとのやりとりが終了しました。内容的にはだいぶ前にオワっていたんですが,形式的にも終了です。
 当ブログのカラーとも,エントリの内容ともかみ合っていないやりとりで,まあそもそもが冗長と言えば言えるんですが,それでは勿体ないので,個人的なけじめのつもりでこのエントリを書いてみます。

 SSFSさんとやり取りしている間、「マイナスイオンを正当な科学として認めさせるには何が必要か」を考えていました。で、SSFSさんとのやり取りでそれらを提出していくことになるだろうと思っていたのですが、そういう話には金輪際なりませんでした(^-^;
 でもせっかく考えたものですから開陳しておきます。

 真剣に考えたモノではありますが10分で考えたモノでもあります(^-^; 今回文章化に当たって膨らませはしましたが、具体性はないし、いろいろ抜けが 多いだろうと思います。それらを煮詰める機会はありませんでした。この程度を想定しておけば充分だった、という事でもありますが。

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ニセ科学と未科学は厳密に分けなくてはいけない,ということ

 久々のエントリです。

 間が空いてしまったのは,バイオハザード5(※1)にハマっていたからでもなく,「ドグラ・マグラ」に熱中していたからでもなく,中谷宇吉郎の「科学の方法」(※2)を読みふけっていたからでもなく,米澤穂信の「秋季限定栗きんとん事件」にかかずらっていたからでもなく,毎日残業に追われていたからでもなく,ただ単にネタが無かっただけです(ホントはエイプリル・フール用に文章を練っていたんですが,結局ボツにしちゃいました)。

 で,今日は 別のネタを用意していたんですが,急遽差し替え。「がんワクチン」についてです。

NHKの「サイエンスZERO」,録画しておいたものを今日見ました。テーマは「がんワクチン」(再放送が金曜日(4/10)の19:00からあります)。

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