<前回までのエントリ>
電子レンジ有害論(1)_まずは電子レンジの仕組みから調べてみた
電子レンジ有害論(2)_電子レンジのナニが有害だと言っているのか
電子レンジ有害論(3)_有害論の元ネタを確認してみた_Hans Hertel氏のゆってること
電子レンジ有害論(4)_有害論の元ネタを確認してみた_Lita Lee博士のゆってること
前回まで、電子レンジ有害論の主張を追ってきましたが、だいたい以下のようなコトが分かってきました。
(1) 電子レンジ有害論のほとんどは、Hans Hertel氏およびLita Lee博士の二人の主張に基づいている。
(2) ランセット論文に載った、と書かれているサイトもあるが、ランセット論文に載ったのは数ある主張のうちの、アミノ酸の異性化に関する部分(論文の題名は「Aminoacid isomerisation and microwave exposure.」)。
(3) 主張の内容は、大きく二つに分けられる。
a. マイクロ波による食品の変成
b. その他
この時点での私の感想は、「ま、ありえないコトじゃないんじゃね?」というものでした。
「水が言葉によって結晶の形を変える」
「物質が1分子も残らなくても、その情報は水に写し取られていて、人に影響を与える」
などといったコートームケイな主張に比べれば、「電磁波によって物質が変成する」というのは、実際にあったとしても不思議ではないと思います。
一方で、「あらゆる物質がガン化する」「発がん物質も出来るし、異性体も出来るし、リンパ系にも消化器系にも悪影響を与えるし、心臓発作の原因になるし、いらいらもする」というような、いわゆるニセ科学に典型的なオールマイティすぎる主張もされていて、ぱっと見、非常にうさんくさいのも確か(^-^;
世のなか、「あっても不思議じゃないけれど、調べてみるとやっぱり無いもの」なんていくらでもあるわけで、ここはやっぱり、主張がどれだけしっかりした根拠に拠っているか、を確認するべきなのだろうと思います。
「電磁波によって物質が変成する」っていうのも、放射線なら分かるけど、マイクロ波だとどうなのか。さらに、電子レンジに使われる波長だとどうか。
んで、調べた中で最も強力な根拠を持っているモノとなると、やっぱりランセット誌に論文が載ったアミノ酸の異性化、でしょうか。まずはそこから見ていきます。
・・・と、本当ならここで、論文の中身をご紹介したいところなんですけど、お金を取られてしまうので(爆) 周辺の情報からだいたいのあたりをつけてみたいと思います。まあ、私のレベルだと本文を読んでも評価できるわけはないから、結局は同じなのです。開き直りって、大事よね。
最近のコメント